本染め職人による伝統を継承する|株式会社伊藤染工場
三代目のひとりごと
2012年8月1日
我が社に獅子舞がやって来たぁ!
先日、山田八幡大神楽のメンバーの方から一本のお電話が有りました。
『明日、花巻に結婚式で行くので・・・ついでみたいで申し訳ないけど、伊藤さんに、獅子舞を披露したい。いっつも無理ばっかり言って申し訳なく思っていますので、お礼がしたい。』
と・・・。
すると7月21日の夕方、マイクロバスや乗用車3台を連ねて山田八幡大神楽のメンバーの皆さんが到着。約30人の人が続々降りてきて獅子舞の準備が始まりました。
入口に大きな提灯を対で置き、太鼓や鳴り物の準備。別珍の鈴付の前掛け衣装を着けた子供たち。色鮮やかなボタン柄の半纏を着た大人たち、黒に巴紋のダボズボンをはいた舞手の人。それぞれの役割で、調子の良い掛け声でスタートしました。
その瞬間、電流が走ったようでした。これが感動するって事。そんな風に感じていると、獅子が、鮮やかなボタンを背につけて舞い出しました。
しばらくすると、子供たちが扇を広げて 鈴の音と共に我が社の入り口から入ってきて『商売繁盛! 商売繁盛! 商売繁盛!』と声高らかに、輪を作って回ってくれました。
山田町の瓦礫の景色が思いだされ、子供たちの笑顔がいじらしく目頭が熱くなりました。そんな様子を目にして染物で人の笑顔を作りだし、人を元気にできるのだと確信した日でした。
尚、この様子は7月22日の岩手日報に掲載されました。