伝統の本染めとは
本染めで仕上げられた手ぬぐいや袢纏を、お祭りなどで身につけるたことはありますか。
私たちが染物屋として護ってきた、伝統の染め技法を「印染しるしぞめ」といいます。印染は、昔から日本人の生活の中で彩りを添えて参りました。
袢纏、手ぬぐいなどは、肌触りがよく汗や水に濡れても色落ちすることなく、長く使えば、布の味わいとともにその色もまた味わいがでる。それはお店の看板となる「暖簾」大漁を祝う「大漁旗」などの商売や仕事の中でもその風合いと彩りを添えてきました。
近代化の中で、染料のかわりにプリントで仕上げるものも出てきている中、手間を惜しまず、職人としての誇りを持ち、日本人の肌に記憶の残るこの風合いと肌触りを後世に残していけるようにと、私たち伊藤染工場の社員は、伝統の染物屋として「想い」を込めて、丁寧に、大切に布を染めています。